四人は手をつないで、わになった。
そしてそのままクルクル回る。クルクル回って、ゆっくり雲の中を通って、雲の上に出た。
空の上にはさえぎるものが何もないから、すごーく広い。
「ここでおいかけっこしたら楽しそうだね!」
とあんこちゃんが言うと、キャンディチーズくんが答えた。
「雲の中にかくれるところいっぱいあるから、かくれんぼもできるよ」
ハートちゃんも言った。
「体がかるくなってるから、雲の上でおひるねもできるし」
「いいねえ! ぜんぶやろう!」
ぴりーこぱんが、クルリといっかいてんしながら言った。
おいかけっこすると、風がとっても気持ちよかったし、雲の中でのかくれんぼはとってもドキドキした。
つかれたら、雲のふとんでおひるねした。
ふわふわの雲のおふとんは、かるくてあたたかかった。
あんこちゃんたちは、ずーっと、ずーっと、ずーっと・・・あそんでいた。
学校に行かなくちゃならないことも、ねむったままのお母さんのことも、止まったまんまのせかいのことも、あんこちゃんの頭の中にはなかった。
だって、元のせかいにもどったら、また学校で一人ぼっち。
お友だちと思いっきりあそべる今の方がずっといい。
いくらあそんでてもいいなんて、こんな楽しいことってない。
どうせ時間が止まってるんだもの。元のせかいにもどすのは、いつでもいいよね?