「た、たかしは、どう思うの? サンタさんって、いないと思う?」
ママが、うごけるようになったらしい。
お茶をいれながら、ぼくにきいてきた。
「ぼくは・・・いると思うけど。でも、ほんとに、いるかどうかは、わかんない。だって、会ったことないもん」
サンタさんは、いつも、ぼくたちがねている時にくるから、会ったことがないんだ。
「たかしが、サンタさんはいるって、思ってるなら、きっと、いるわよ」
ママが、やさしく言った。
「え?ぼくが、いると思うと、サンタさんがいるの?」
「そうよ」
「え~?」
ぼくには、何だか、よく分からなかった。サンタさんって、いたり、いなかったりするの?ぼくが、いると思うと、いるの?
「さぁ、お肉ができたぞ! サンタさんの話はおしまいにして、おいしいお肉を食べよう!」
パパがそう言って、その話は、そこでおわってしまった。