ゴホンゾンサマ(2/3) 文と絵・中西恵子 じろうは、こわいのをすっかりわすれてききました。 「おじさん、トムになにをあげたの? トムはうちにかえったの? おじさんはだれ?」 こわい人はしばらくじろうをみつめていましたが、やがておごそかな声でいいました。 「トムにやったのは護符じゃ。トムの主人のやまいはまもなくなおるであろう。あんぜずとも、トムはぶじ、主人のもとにかえる」 じろうは、あんまりいみがわかりませんでした。 「じゃあ、おじさんはゴホンゾンサマなの?」 その人がこたえようとしたときです。 3 / 4«1234»