(モック、きみのこともう、いやじゃないよ。ぼく、やっぱりさいごまでねばってよかった)
ぼくたちはならんで木の上にすわった。
そして、風にふかれのびたりちぢんだりする糸たちをいつまでもいつまでもながめていたんだ。
もっともアリのリアくんだけはじっとしていないで、糸にぶらさってゆれてみたり、「ありりり~」って落ちるふりなんかして遊んでいたけどね。
口のわるいミイノが、
「リアはよけいなエネルギーがありすぎるのよね」
とあきれたけれど、ぼくはそんな糸のつかい方もありかもしれないなってこっそりおもったんだ。(おわり)
ビバ・ネバル!(6/6)
文と絵・高橋貴子