子どもに性のこと、自分の身体を守ることを伝える

◆きっかけ作りにも役立つ

「身体の権利」とは誰もが持っている権利で、身体を触る時は必ず相手の同意を確かめる必要があります。
現代は特にSNSの普及により写真や動画を流出される悲惨な事件も起きています。さらに社会の闇として伏せられがちな子供の性暴力に関する問題にも目を背けず向き合わなくてはなりません。

知らない人だけでなく、友だち、家族、先生がその加害者になることも少なくありません。
子どもたちにきちんと性のことを伝えておくことで未然に防げる場合もあります。
そのためにも大人が危機回避の方法を子どもたちに伝えていく必要性があります。

また信頼できる大人を見分ける目、助けを求める、嫌な気持ちを伝える、逃げるという選択肢を、子どもが自らの意思で行えるように、自分を守る術、その力を育てていくのも大人の義務であると感じます。
この絵本によって、こういった話題がもっと気軽に話せるようになるといいなと思います。そのための一つのきっかけ作りにも役立つのではないでしょうか。ぜひご一読ください。

えもり なな について

江森 奈々(えもり なな)1985年神奈川県生まれ。千葉県在住。幼少期より母から良質な絵本を与えられて育つ。幼い頃から絵を描くことが得意で、小学生の頃は漫画を描く。中学生になると美術部に所属し油絵を始める。灰谷健次郎の「兎の目」に感銘を受け、10代は日本や世界の児童文学を読みふける。現在、保育士をしながら絵本や童話、紙芝居の創作、読み聞かせを行っている。画家・イラストレーター、モデルとしても活躍中。絵本は1500冊以上読破。2023年be京都にて初のプチ個展を開催。パレットクラブスクール19期絵本コース卒業。トムズボックス2019冬季ワークショップ修了。 『絵本作家になるには、絵が描けないと無理ですか』(CATパブリッシング)の挿絵を一部担当。 著書に『おへそはなにしてる?』(クリエイターズ絵本「YOMO」) ●YouTube:【なないろ本屋/7's BOOKSHELF】 ●Instagram:【nana_museum】