ぼくは何度も何度も、頭をひっぱたかれ、お尻をけっとばされ、舌を抜かれた。
わーっ!
声を出してぼくは起き上がった。
汗をびっちりかいていた。
ガラス窓を見て、確かめる。ゆれる群青色。
ここはぼくの部屋だ。
ぼくは夢を見ていたのだ。
頭とお尻と舌が痛いような気がした。もちろん何事もないが、どうしたって、感触が残っている。
夢の中のことを思い出すと、ぼくはまた泣いた。今日、三度目の涙。
『おまえは小竹紅緒に嫌われたのだ』
その通りだと思ったから。
文・高橋友明
ぼくは何度も何度も、頭をひっぱたかれ、お尻をけっとばされ、舌を抜かれた。
わーっ!
声を出してぼくは起き上がった。
汗をびっちりかいていた。
ガラス窓を見て、確かめる。ゆれる群青色。
ここはぼくの部屋だ。
ぼくは夢を見ていたのだ。
頭とお尻と舌が痛いような気がした。もちろん何事もないが、どうしたって、感触が残っている。
夢の中のことを思い出すと、ぼくはまた泣いた。今日、三度目の涙。
『おまえは小竹紅緒に嫌われたのだ』
その通りだと思ったから。