この作品は私が勤める保育園の2歳児クラスの先生から依頼されて創作した紙芝居です。
「給食の残飯を少しでも減らしたい、子どもたちに好き嫌いなくいろんなものを食べて欲しい」というメッセージを紙芝居を通して伝えたいという願いから生まれました。
主人公のあきらくんは、いつも好き嫌いをしてごはんを残してばかりいたので、ある日突然、捨てられた野菜に変身してしまいます。
「ごみじごく」という世界があって、そこには閻魔様ではなく「おまんま」という言葉にかけた「まんま様」が住んでいるという設定にしました。
ストーリーの前半部分は保育中に年長組クラスの子どもたちと一緒になって考えました。
ある一人の女の子から「なんでこうなるの? おかしくない?」とストーリーの流れに必然性がないことを指摘してもらい、一緒になってまたお話を練り直すのもまた楽しい体験でした。
食べ物と身体は実は同じ一つの光でできていて、「すべては一つ」というメッセージも込めています。
食べられたものと身体は一つになって、同じ命を生きることで成仏し幸せを感じられるのではないかと思いました。
私たちは食べ物から生命エネルギーを分けてもらって生かされています。
だからこそ、その支えられている自分の命をどう生かすのかということに、いつか考えるきっかけになればとも思いました。
純粋にストーリーを楽しみながら、多くの子どもたちが大切な食べ物を残さずに食べられるようになることを願っています。