「・・・何が・・・あったの?」
「だからね、ダイアンのおうちに、今夜おとまりに行くことになってるみたいなのよ」
「ママ! ねぶくろとパジャマ。あと歯ブラシセット! 急いで!」
「はいはい、すぐもってきまっす!」
パパもママもバタバタ走り回っています。
「なぁに、ねぼけてんだよ。どうせまたイエス!とか調子よく言ったんだろ〜」
お兄ちゃんがソラのおでこをコツンとつつきました。
「イタッ」
ソラはやっと目が覚めたようです。
「お兄ちゃん、ボク、約束しちゃったの?」
「スランバー・パーティなんていいじゃん、行けよ、ソラ」
「スランバー・パーティ? なぁにそれ??」
「一晩中ずーっと起きてても、おこられないパーティー。行っておいで!(シッシッ)」
ママがねぶくろとオレンジのナップザックを、ソラの肩に強引にかけました。
「ソラ、レゴー! 急いで!」
パパにひっぱられて、ソラは転がるように車に乗りこみました。