「ダイアンの家は・・・、ここだな」
パパが車を止めると、そこには物語に出てきそうなれんが造りの家が建っていました。
「(いらっしゃいソラ)」
くまのプーさんにそっくりな大きな男の人が出てきました。ダイアンのお父さんです。
「ソラ!(きてくれてありがとう!)」
ダイアンが飛び出してきて、ソラにだきつきました。リサとペイジが手をふっています。二人ともソラのクラスメートです。ソラはワクワクしてきました。
「(さぁ、全員おそろいね。わが家だと思ってゆっくりしてね)」
ダイアンと同じ青いひとみのお母さんが、焼きたてのピーカン・パイをテーブルに置きました。ピーカンパイはクルミが「これでもか!」というくらいつまった、アメリカ南部の食べものです。
「(うあぁ!おいしそう!!!)」
ダイアンがパイをほお張りました。リサもペイジもソラも、パイを口に放りこみました。あまくておいしくて、ソラはほっぺたが落ちそうになりました。
「(みんないい子にするのよ)」
「(ステキな時間を!)」
ダイアンのお父さんとお母さんはそう言うと、2階にあがっていきました。