WEB版 Sweet Harmony展(3/3)

文・田村理江   絵・小野寺美樹

エンジェルの仕事

スィート王国では、果物と言えば、チョコレート・コーティングしてあるのが常識でした。
宮殿に住むエンジェルたちが、毎日せっせと励む、チョコ・フォンデュ作り。
「今日は、苺だよ」
「チョコレートの海に、たっぷり、ひたして、ひたして」
「はい、できあがり!」

リズミカルに仕上がっていく、この国の果物。エンジェルたちが、ありったけの愛をこめて作るのですから、美味しいに決まっています。
「あっ、きみきみ。そりゃ、つけすぎだろう?」
見習いのエンジェルが、チョコレートの加減で、先輩に注意されていますよ。

「よし! いい調子だ」
エンジェルたちは、おひさまがすっかり沈むまで、休むことはありません。
夜が来て、やっと、明日の市場に届ける果物の準備ができました。

田村理江 について

(たむら りえ)東京都生まれ 成蹊大学文学部日本文学科卒業。日本児童文学者協会第15期文学学校を終了。 第6回福島正実記念SF童話賞を受賞して、『ガールフレンドは宇宙魔女』(岩崎書店)を出版。 児童書の作品に『リトル・ダンサー』(国土社)、『夜の学校』(文研出版)、『魔の森はすぐそこに・・・』(偕成社)など。絵本の作品に『ふなのりたんていラッタさん』(フレーベル館)、『ハンカチのぼうけん』(すずき出版)など。 HP:田村理江のページ

小野寺美樹 について

(おのでら みき)1995年千葉県生まれ。学習院大学経済学部経済学科を2017年の春卒業して、出版社勤務予定。2012年春から毎年、『BOOK展』(ギャラリーウシン)に絵画作品やポストカードを出品。