むかしむかしのお話です。
あるところに、小さな村がありました。
村で一番大きな山のてっぺんにお寺がたっていて、そこには年をとったおしょうさんが、一人でくらしています。
おしょうさんはかしこくもの知りだったので、こまったことがあると村人は大人も子供も、なんでもそうだんをするのでした。
どんなことでもいやな顔をせず、おしょうさんはいつもたすけてくれます。
また今日もしょうやさんが、お寺にやってきました。
「おしょうさまこの山のふもとをながれる川に、かっぱがあらわれて、みなをこまらせています」
「なんと、かっぱがあらわれたとな!」
「はい、畑の野さいをめちゃくちゃにしたり、すもうをとろうと子どもをおいかけたりするのです」
「ふむ、それはいかんなぁ。わしが、なんとかしてみよう」