『“おかね”のただしいつかいかた ~あんごうつうか・NFT』
永田浩一・作
初見寧・絵
森のえほん館編集部・編集
ポプラ社
2023年5月刊
◆100ドルずつネット上のお金を渡すと
今回ご紹介する絵本は、現代社会を生き抜く子どもたちのITリテラシー向上のため、わかりやすくそれらを伝えている作品です。
皆さん、ITリテラシー、暗号通貨、NFTと聞いて、その意味をすぐに答えられますか?
私は恥ずかしながらそういった知識に疎く、今回この絵本を読むにあたり、その言葉の意味を調べることから始めました。
まず、ITリテラシーとは「情報通信機器を使う際に必要な知識や技術のこと」です。暗号通貨とは「仮想通貨とも呼ばれ、インターネット上でやりとりできる財産的価値のあるもの」。そして、NFTは「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータのこと」を意味します。
ある日、ダッドとマムの両親が、子どもたち3人を集め、それぞれ100ドルずつネット上のお金を渡します。長女のエルダーは、欲しかったものをネットで購入し、あっという間に使い果たしてしまいます。
次女のリトルはNFTのサイトを見つけ、そこで絵の権利を購入しました。(次ページに続く)