お金の使い方を楽しく学べる絵本

“おかね”のただしいつかいかた ~あんごうつうか・NFT

永田浩一・作
初見寧・絵
森のえほん館編集部・編集

ポプラ社
2023年5月刊
『"おかね"のただしいつかいかた あんごうつうか・NFT』表紙画像

◆100ドルずつネット上のお金を渡すと

今回ご紹介する絵本は、現代社会を生き抜く子どもたちのITリテラシー向上のため、わかりやすくそれらを伝えている作品です。

皆さん、ITリテラシー、暗号通貨、NFTと聞いて、その意味をすぐに答えられますか?
私は恥ずかしながらそういった知識に疎く、今回この絵本を読むにあたり、その言葉の意味を調べることから始めました。

まず、ITリテラシーとは「情報通信機器を使う際に必要な知識や技術のこと」です。暗号通貨とは「仮想通貨とも呼ばれ、インターネット上でやりとりできる財産的価値のあるもの」。そして、NFTは「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータのこと」を意味します。

ある日、ダッドとマムの両親が、子どもたち3人を集め、それぞれ100ドルずつネット上のお金を渡します。長女のエルダーは、欲しかったものをネットで購入し、あっという間に使い果たしてしまいます。
次女のリトルはNFTのサイトを見つけ、そこで絵の権利を購入しました。(次ページに続く

えもり なな について

江森 奈々(えもり なな)1985年神奈川県生まれ。千葉県在住。幼少期より母から良質な絵本を与えられて育つ。幼い頃から絵を描くことが得意で、小学生の頃は漫画を描く。中学生になると美術部に所属し油絵を始める。灰谷健次郎の「兎の目」に感銘を受け、10代は日本や世界の児童文学を読みふける。現在、保育士をしながら絵本や童話、紙芝居の創作、読み聞かせを行っている。画家・イラストレーター、モデルとしても活躍中。絵本は1500冊以上読破。2023年be京都にて初のプチ個展を開催。パレットクラブスクール19期絵本コース卒業。トムズボックス2019冬季ワークショップ修了。 『絵本作家になるには、絵が描けないと無理ですか』(CATパブリッシング)の挿絵を一部担当。 ●YouTube:【なないろ本屋/7's BOOKSHELF】 ●Instagram:【nana_museum】