みんなは空をバヒュンととんで、あんこちゃんの家にいそいだ。
ベランダのまどのかぎが開いていたので、そこからへやの中にとびこんだ。
ぴりーこぱんは、自分が出てきた時計の下に立った。
そして、子どものすがたから、ハンバーガーのすがたにもどりながら言った。
「それじゃあバイバイするからあんこちゃん、ぴりーこぱんをたべて」
「えっ・・・」
あんこちゃんはドキッとした。ぴりーこぱんを食べる。
「やだよ! わたし、お友だちは食べたくない、って言ったでしょ!」
「おともだち? ぴりーこぱんは、あんこちゃんのおともだち?」
ぴりーこぱんは、たしかめるように言った。
「そうだよ! さいしょはちょっとこわかったけど、たくさんいっしょにあそんだし、ふしぎなおもしろいことをいっぱいおこしてくれたの、わたしうれしかった。今もおわかれするのかなしいもん! ぴりーこぱんはわたしのお友だちだよ!」
あんこちゃんの目から、なみだがぽろぽろこぼれた。
「そっかあ、ぴりーこぱんは、あんこちゃんのおともだちなんだね」
はんたいにぴりーこぱんの顔からは、うれしそうなえみがこぼれた。
「ごめんね、あんこちゃん。ぴりーこぱんはあんこちゃんのおともだちになれたかどうか、たしかめたかっただけなの」
「じゃあ、ぴりーこぱんを食べなくてもいいの?」
あんこちゃんは、おそるおそるきいた。
「だいじょうぶ! あれはうそ!」
「じゃあ、また、ぴりーこぱんとあそべる?こんどはいつ来てくれるの?」
「それはね・・・」
ぴりーこぱんは、またあの歌を歌った。
ぴりーこぱんにあえるのは しらないよ しらないよ
なんじにくるのか なんじになるのか わからない わからない