「あんこちゃん、何かいてるの?」
休み時間、いつものように一人で絵をかいていると、となりのせきのまめたくんが言った。
まめたくんは、いつもあんこちゃんに声をかけてくれるけど、いつもははずかしくて答えられないでいた。
でも、今日はお話できそうな気がする。
あんこちゃんはゆうきを出して答えた。
「ぴりーこぱんだよ」
「ぴりーこぱんって何?」
「わたしのお友だち。ハンバーガーだけど、何にでもへんしんするんだよ。犬とか、ピーナッツとか」
まめたくんはわらった。
「へー、あんこちゃんの絵、おもしろいね!また見せてよ」
「・・・いいよ」
あんこちゃんはもじもじしながら答えた。
「まめたくん、ボールであそぼう!」
けんじくんがまめたくんをよびに来た。
「ねえ、あんこちゃんもいっしょにボールあそびしようよ」
まめたくんは、あんこちゃんをさそってくれた。
「いいよ! じゃあさ、ボールがはねると、ホットケーキが出てくるっていうのはどう?」
「何それ!おもしろそうじゃん!」
けんじくんが目をかがやかせた。
ボールをなげながら、あんこちゃんは歌った。
ぴりーこぱんがやってきた とつぜんに とつぜんに
とけいはあそぶし あさだかよるだか わからない わからない
二人はその歌をおもしろがって、いっしょに歌ってくれた。