次の日、ソラはお兄ちゃんの悲鳴で目が覚めました。
「ギャー!!! 大変だ!!!」
お兄ちゃんがさけんでいます。ソラはあわててリビングに走っていきました。
するとお兄ちゃんがパパとママに新聞を見せていました。
「どうしたの?」
ソラの目は真っ赤にはれています。
「スッゲー! 有名人じゃん!!」
お兄ちゃんはニヤニヤして、ソラの目の前に新聞をつき出しました。
「なぁに?」
「よく見てみろよ!」
ソラは泣きはらした目で、新聞の文字をゆっくりと読み上げました。
「・・・スマイル・・・チャンピョン?」
「だから、よく見てみろって!」
「・・・へ?? え?? ウギャ〜〜〜! な、なんじゃこりゃ〜〜なんで?? ソラがいる!!」
なんと『SMILE CHAMPION!!』という大きな文字の上に、にっこりとほほえむソラの写真がのっていたのです!
ママがこっそりとパパの耳元でささやきました。ソラに見つからないように。
「ミズ・タナーがソラのために?」
パパはゆっくりとうなづきました。
お兄ちゃんはソラのお腹に軽くパンチをし、顔をほころばせています。
「いつの間にスマイルチャンピョンとかなってんだよ〜!」
自分のことのようにうれしいのです。
「ボク・・・新聞にのるなんて・・・知らなかった。スマイルチャンピョンって、そんなにすごいことだったんだ!」
ソラはびっくりしすぎて、なんだかわからなくなりました。