◆父母から子へ、祖父母から孫へ
また私はこの絵本を読み、昨年亡くなった父方の祖母のことを思い出しました。
夏休みになり祖父母に家に行くと、いつも食べ切れないほどのたくさんの食べ物を用意してくれていました。祖母も戦争を経験し貧しさに苦労した経験があったので、お腹いっぱい食べさせたいという愛情の表れでもあったのだと思います。
父母から子へ、祖父母から孫へと、私たちは先祖代々大切にされてきたことを無意識に継承しています。その中でも忘れてはならないこと、祖先が残してくれた生きる知恵を大切に守っていくことは、今を生きる私たちの責務でもあるように思います。
そして、言葉以上に大切なものがあること、愛は目に見えない言葉を超えたところにあるということも伝えてくれているように感じました。
とても洗練された芸術性の高い作品です。このような作品に触れることで、子どもたちのより豊かな感性を育てていってほしいと願います。