2つの結末
こんなことがあってから、見かけばかりで、心の冷たい王女に結婚を申しこむ者はひとりもいなくなり、王女は、一生、塔の部屋で、ひとり、さみしく、暮らしたと言います。
でも、一方では、こんな結末も語られています。
北の王をどうしても許せなかった王様は、戦争をしかけようとしましたが、王女はそれを強く止めました。
それから少し後、王女は、ひとり、お城をぬけだし、北の王をたずねました。
それまで、父親の言いなりに、多くの若者たちを苦しめたことや、白鳥の羽の王子を死なせてしまったことを、心からあやまるために。
ふたりは、とても長い間、話をしました。
それから、ほどなく、ふたりは結婚して、いつまでも、なかむつまじく、暮らしたということです。
あなたは2つの結末のどちらを信じますか?