「ていうか、わたしこれから学校に行かなきゃいけないし!」
いきおいで、ふつうのことまでツッコミっぽく言ってしまった。
「がっこうに、いくじかん?」
ぴりーこぱんがいたずらっぽくわらった。
「あんこちゃん、これからがっこういくの? いまなんじ?」
「えっと・・・」
あんこちゃんは時計を見上げた。そしてまたツッコミをさくれつさせた。
「この時計、どうなってんのー⁉」
ぴりーこぱんが出てきた時計は、ぴりーこぱんと同じくらいへんてこになっていた。
ならんでいる数字のじゅんばんがバラバラだし、6が二つある。9がさか立ちしてるのだ。
はりなんて、ぜんぶがすごいいきおいで回ってるし、時々すすむむきをかえて、はんたいむきに回ってる。
「ぴりーこぱんがでてきたら、なんじになるのかわからない」
歌うように、ぴりーこぱんが言った。
「とけいさんだってね、いっつもおなじにうごいてて、たまにはあそんでいたいんだ」
だからって、いくらなんでもはしゃぎすぎじゃないかしら。
「後で自分のばしょ、わからなくならない?」
「だいじょぶ、だいじょぶ、とけいさん」