とうげの　むらに、たびの　ネコが　やってきた。
あしの　むくまま　きのむくまま、むらから　むらへの　ふうらいぼうだ。
そのなも「ふわり　たまさぶろう」

たまさぶろうは、ながい　あいだ　やまに　こもって　しゅぎょうを　つんで　いたが、やっと　ネコがみさまの　おゆるしが　でて　たびに　でる　ことに　なったのだ。

「よし、わしが　おとりに　なる。そのすきに　とぶんだ」

「できないよ、こわいよ、おじいちゃん」

「がんばれ！　きーすけなら　できる」

ラノは　そういうと、じめんすれすれを　とびはじめました。

スピノサウルスが　おいかけてきます。

「たいへんだ、きーすけが」

「どうしよう」

おおかぜが　まだ　ふいています。

みんなは　こわくて　たすけに　いけません。

「よし、わしがいく」

ラノじいさんが　たちあがりました。

「おい、じいさん、よせ、あぶないぞ」

「じいさんは　とべないんだろ」

わかものたちが、ラノを　とめようと　します。

にんげんが　まだ　うまれて　いない　ずうっと　むかしの　ことでした。

「はくあき」という　じだいに、　きょうりゅうが　たくさん　すんでいました。

ちじょうでは　ティラノサウルスや　トリケラトプス、アンキロサウルスなど、とても　おおきな　きょうりゅうたちが　　のっしのっしと　あるきまわり、せいかつをしていました。