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絵本「おにぎりものがたり」第3話7場面「うさは おにぎりの おもいで、なにか ないのかい?」
と、うさとうさんが ききました。
「ひじきの おにぎりかなあ」
と、うさは こたえます。
「ひじきの おにぎりが どうしたんだい?」

「がっこうで、ランチの じかんに、わたしが おべんとうを ひらいたら、おかあさんのつくってくれた ひじきの おにぎりが でてきたの。それをみて、しょくどうへ いこうとしていた おともだちが、『ウヒョー!』って、たちどまっちゃったの」
「よほど、おいしそうに みえたんだな、ひじきの おにぎりが。それで?」

「べつの おともだちが、『だめ だめ! よそのよ、よその!』って いって、みみを ひっぱって、つれて いっちゃった」
わはははは・・・。

絵本「おにぎりものがたり」第2話第4場面「いずれにせよだな、ふんわり、にぎるのが コツなんだよ」
と、ひょっこり、うさとうさんが かおを だしました。
「うちの おばあちゃんは、ちからづよく、カンカラカンに にぎるから、すごく かたいだろう。それに、すごくでっかいし」
「うん、うん」と、うさも、うさかあさんも うなずきました。
とうさんは いいました。

「ぼくが こどものころ、ともだちんちの おにぎりを たべたとき、ふんわり、ちいさくて、『わあ、なんて じょうひんなんだろう!』って、かんしんしたもんさ」
「そういえば」
と、うさかあさんもいいました。
「わたしの ははの おにぎりも、すごく でっかかったわ」
「それって、うみべまちの おばあちゃんの こと?」
と、うさは、はなれたまちに すんでいる おばあちゃんの ことを おもいだしました。
「そうよ」
と、うさかあさんは うなずきます。

「しょうがっこうの えんそくの ときだったわ。やまに のぼって、はなを つんだり、くさすべりしたり、とても たのしく あそんだの。いよいよ おべんとうの じかんに なって、リュックの そこから おにぎりを とりだしたら、ペッタンコに つぶれて、なべしきみたいに なっていたの。それをみて、おともだちが おおわらいしたっけ」

みろかありさんの絵本『ボタンをさがして』の読み聞かせバージョン第5話。今回で完結です。

「ありちゃん、なかないで。おかあさん、どこの ボタンか わかったわ」
「えっ ホント?」

読み聞かせを担当してくださるのは、読み聞かせ屋サチエさんです。
読み聞かせ屋サチエYouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCK4eANfnchZfR2uIfL2EmZA

みろかありさんの絵本『ボタンをさがして』の読み聞かせバージョン第3話です。

「やさしい ボタンも いたけど いじわるな ボタンも いてね。とっても かわいそうなの」
ありちゃんは キッキが かわいそうで なきだして しまいました。

読み聞かせを担当してくださるのは、読み聞かせ屋サチエさんです。
読み聞かせ屋サチエYouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCK4eANfnchZfR2uIfL2EmZA

みろかありさんの絵本『ボタンをさがして』の読み聞かせバージョン第3話です。
おどうぐセットの ボタンたちの つめたい ことばに とうとう キッキは なきだして しまいました・・・

読み聞かせを担当してくださるのは、読み聞かせ屋サチエさんです。
読み聞かせ屋サチエYouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCK4eANfnchZfR2uIfL2EmZA

本作品にはセリフも説明文もありません。
お子さまといっしょに
「ティーレックスはどうしたのかな?」
「うさぎさんとティーレックスはどんなお話をしていると思う」
など話しかけながら楽しんでみてくださいね。

絵本「ティーレックスがやってきたー!」表紙

この作品は、保育園の先生方から節分の行事に合わせ、紙芝居創作を依頼されたことをきっかけで生まれました。

以前、2歳児の女の子と遊んでいた時、草むらに小さな鬼がいるという見立て遊びをしたことがありました。
小さな鬼が草むらに隠れている設定で、「あっ! いたよ!」と私が声をかけ両手で捕まえる仕草をすると女の子はとても喜び、大はしゃぎでした。

それを何度も繰り返すうちに、大きな鬼がいたら怖いかも、と思いつき、私が「大きな鬼が来た~!」と怖がってみると、その女の子も一緒になって怖がりました。
楽しかったその遊びの記憶を思い出し、それをお話の基点に用いました。

普段、園庭で遊んでいる時、子どもたちは枝を折ってみたり、葉っぱを破いてみたり、お花を摘んたみたりする姿が見られます。
また捕まえてきたダンゴムシやアリを大事にバケツに入れて持ち歩く姿、虫かごに入れたかたつむりをじっくり観察する姿、そんな日常の子どもたちの姿からもお話のヒントを得ました。

時にはいたずらをしたり、友だちに意地悪してみたり・・・そんな姿もあります。
そういう時の子どもの姿を「鬼の子ども」に投影し、反対に優しい時は「小さな女の子」の姿でそれを表現しました。

主人公のまーくんは、赤鬼にやってくるとおびえて何もできなくなってしまいます。でも、その怖さを乗り越えて、豆をまいて鬼を追い払うという勇気ある行動に出ます。
このお話を通して人の心に住む邪、魔、弱さと呼ばれるネガティブなものを克服する一場面を伝えています。

最後に強い心、優しい心を持つ子に育って欲しいという願いを込めてしめくくりとしました。
2月4日は旧暦では新年にあたります。その前日に「魔を滅する」という意味から豆で魔を払い、良い年を迎えられますように。
古来日本人が節分の行事に込めた思いについて、改めて思いを馳せる機会になれば幸いです。