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そこに おのりの ちょんまげつけて トマトの 姉妹(しまい)が おかおを かけば じゃじゃじゃじゃーんと できあがり。
「できたわ できたわ! オムライス! おさむらいさんの オムライス!」
「おサムライすが できたよ できた!」
姉妹が なかよく うたいます。

たいよう さんさん
ひかりを あびて 姉妹(しまい)の ほっぺが あかく そまりだしました。

「しんじられない! ありがとう! トマトざむらい」
シェフも これには おおよろこび。

「もう オムライスは つくれないんだ。わるいけど かえってください」
シェフが ドアを しめようとすると、
「またれい! またれい!」
きいているのか いないのか、トマトざむらいは みせの なかに はいってきて しまいました。

ここは レストラン トマトマてい。

シェフが トマトの 姉妹(しまい)と つくる オムライスが だいにんきです。

でも シェフは ちかごろ おちこんで いるみたい。

バクは いって しまいました。
おや なにか ひかってる。

かずくんが ちかづいてみると それは いろいろな いろに へんかする ひかる かたまりでした。
かずくんは とまとの うえきばちに ぽとんと いれました。
すると・・・

ひとっこひとりいない しずかな よみちを バクは ゆっくり あるきます。
「はやく うんこしないかな」
でも バクは のんびり あるきながら みちぞいの いえに かおを むけて はなを クンクン させています。
きのうより ちょっと とおくまで きました。
ところが ひどく ねむく なってきました。

バクと いっしょに あるくと ねむさが いっぽいっぽ ちかづいて くるのです。
これいじょう あるくと みちの うえで ねてしまいそう。

「もう むりだあ」
くやしいけれど、まわれみぎ。
かずくんは おうちに かえると ふとんに もぐりこみました。

おじいちゃんの いえから かえった そのばん。
かずくんが ふとんから まくらもとを みると
「あっ バク」

やがて おおきな からだを ゆらしながら つきあかりの なか
ゆっくり のっそり あるいて いってしまいました。

めを まんまるにして バクを めで おっていましたが
「うんこを するかもしれない」
むねが どきどきします。
こっそり まど から ぬけだして そーっと バクの あとを つけることに しました。